Vol.10 --- パリのマルシェ
マルシェとは、フランス語で青空市場の意味。パリでも毎日のように、あちらこちらの広場や大通りに屋台が立ち並び、野菜や果物、肉、魚、チーズや乳製品、お惣菜、パン、花、雑貨などが、彩りも鮮やかににぎやかに並べられている。
スーパーに並ぶ商品よりも、より新鮮で、生産者の顔が近くに見える。そんなマルシェの人気は高く、季節感ある質のよい食材が集まるパリの名物マルシェともなれば、早朝から昼過ぎまで、人々がこぞって押しかけて大きな賑わいを見せる。
セーヌ河岸に近いイエナ通りに水曜日と土曜日に立つイエナ・マルシェも、名物マルシェの一つ。
高級レストランの料理人たちから絶大な支持を得ている八百屋が出店し、鮮度抜群の魚屋もあって、こちらはパリの日本人たちに大人気。
立ち並ぶ屋台の中には、リンゴの専門店もあり、収穫したてのリンゴや、いろいろなリンゴで作る、無添加の100%フレッシュリンゴジュースも売られている。
生きるために食べる、ではなく、食べるために生きる、というくらい、食に対する好奇心や熱意が高いフランス人。マルシェは、そんな食いしん坊なフランス人の胃袋を支える、日々の暮らしに欠かせない大切で美味しい場所だ。
(2013/9/18)