りんごの歴史「平 成」
1989年(平成元年) | ・全国の生産量が100万トンを越すも、バブル景気の影響を受け価格が上昇。 |
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1990年(平成2年) | ・りんご果汁の輸入が自由化される。 国際競争と輸入の圧力により、国内産果汁は厳しい局面に立たされることに。 |
1991年(平成3年) |
・台風19号(りんご台風)により、青森県りんご栽培史上最大の被害。被害面積22,400ヘクタール、被害数量38万8千トン、被害金額741億7千万円。 台風による被害は、昭和29年の台風15号(被害数量12万4千トン)がこれまでで最大であったが、それをはるかに上回る被害となり、復興には数年かかると言われた。 |
1992年(平成4年) | ・全国からの支援と、生産者、関係団体等の努力により台風19号による被災園の復旧が予想以上に進み、生産量は平年並みの48万4千トンを確保。 |
1993年(平成5年) |
・6月、ニュージーランド産りんごの輸入が解禁される。 病害虫の侵入等を理由(防除は全て生産者の負担)に生産者からの強い反対があったが、完全駆除できるということで輸入解禁となった。 |
1994年(平成6年) | ・6月、ニュージーランド産りんごが初上陸。 ・8月、アメリカ産りんごの輸入が解禁される。 |
1995年(平成7年) | ・1月、アメリカ産りんご初上陸。 |
1997年(平成9年) | ・消費者の支持が得られず、アメリカ産りんごの輸入がゼロになる。 ・りんご価格暴落。 生産原価がkg約100円に対し、手取りが約75~80円と、生産原価割れを起こした。 |
1999年(平成11年) | ・平成9年の価格暴落を受け、「青森県りんご価格安定制度」が創設される。初年度で9万7千トンが対象となる。 青森県が独自に生産者を支える制度を創設。後に創設される、国の「果樹経営安定制度」のきっかけとなった。 |
2001年(平成13年) | ・国の「果樹経営安定制度」発足。加入数量は12万820トン。 不十分ながらも、価格暴落から生産者を守る制度が出来た。 ・りんご価格暴落。翌年6月に経営安定制度補てんが発動し、32億1千万円が生産者に交付される。 |
2002年(平成14年) | ・無登録農薬問題が発生。後に、農薬取締法が改正され、農薬はより厳しく規制されることになる。 国民の「食」に対する信頼を損なう大きな問題となった。 ・りんご価格暴落。翌年6月に経営安定制度補てんが発動し、32億3千万円が生産者に交付される。 |
2004年(平成16年) | ・6月 台湾への青森りんご輸出調査。 |
2005年(平成17年) | ・9月 第52回全国りんご研究大会が弘前市にて開催。 |
2006年(平成18年) | ・台湾政府がモモシンクイガについて新たな検疫措置(生産者登録、選果場登録、モモシンクイガ発見時の輸入禁止等)をスタートさせる。 モモシンクイガが台湾で発見された場合、1回目の発見で当該県が、2回目からは日本全国が輸出禁止処分と、厳しい検疫措置が取られている。 ・ポジティブリスト制度が施行される。全ての農薬について全ての作物で残留基準値が定められる。 中国産等の輸入農産物における農薬残留が契機となり、制度が見直された。 |
2007年(平成19年) |
・台湾を中心とした18年産りんごの輸出量が過去最高となる。 ・国が「果樹経営安定対策事業」を平成18年度で終了し、「果樹経営支援対策事業」へ移行する。 「価格低下の際に生産者へ補てん金を交付する制度」から「優良品種への改植や園内道の整備等を中心とした制度」へと変わった。 ・青森県が独自に「りんご経営安定対策事業」を創設する。 国の制度変更を受け、「価格低下の際に生産者に補てん金を支払う」という内容が含まれている。 |
2008年(平成20年) | ・降霜・雹(ひょう)によるりんご被害。 4月~5月中旬に降霜、5/26、6/13、9/26に降雹。特に9月の降雹は実っていたりんごを傷めた。それに伴い、様々な生産者支援の取組や販売対策が行われた。 ・台湾向け19年産りんご輸出量が、過去最高だった18年産を超える。 |
2009年(平成21年) | ・台湾輸出りんごに登録基準のない農薬検出、陸揚げできず。 日本国内では使用可能な農薬だったが、台湾ではりんごに設定されていなかった。 ・「青森県りんご試験場」が「独立行政法人青森県産業技術センター りんご研究所」に改名。 |
2010年(平成22年) |
・12月4日 八戸~新青森間の開通に伴い、東北新幹線が全線開業。 様々な経済効果が期待される。 ・開花時期の天候不順により生産量が減少した。 ・弘前市に「りんご農産課」に代わり「りんご課」が新設される。 |
2011年(平成23年) | ・3月11日 東日本大震災発生 ・原発事故の風評被害の深刻化により、台湾へのりんご輸出量が0となった。 ・放射性物質に対する消費者の不安が大きく問題に。 食に対する不安から、リンゴも含む食品のモニタリング調査が全国的に行われた。 |
2012年(平成24年) | ・たび重なる天候不順により、りんご生産に様々な影響が出る。 豪雪による雪害、夏の高温による日焼け被害、盆明けからの長い残暑など、過去に例を見ないほどの異常気象が続いた。 ・弘前市で「りんご博覧会」 開幕 りんご生産量1位を誇る青森県弘前市で2ヶ月にわたり、りんごの街のPRのために様々な事業が行われた。 |
2013年(平成25年) |
・2年続いての記録的な豪雪により、2012年並みの雪害が発生した。 ・「トキ」が好評価を得て、黄色品種の人気が出始めた。 7月25日開催の「りんご黄色品種の生産流通販売対策会議」を皮切りに黄色品種の品質向上をはかる。 ・9月15日~16日にかけ、台風18号による大雨で岩木川及び馬淵川中流で、はん濫危険水位を超える増水となり、りんご園地に樹冠浸水が発生した。 |
2014年(平成26年) | ・7月に第58回全国りんご研究大会が開催された。 ・9月25日 天皇・皇后両陛下がりんご研究所と浅瀬石地区りんご園を訪問。 ・平成25年産りんごの販売額が、6年ぶりに900億円超え(903億円)を達成する。 |
2015年(平成27年) | ・7月28日 青森県りんご植栽140周年記念式典が開催された。 ・平成26年産りんごの販売額 が、16年ぶりに 1千億円の大台超え(1,037億円)を達成する。 ・平成26年産国産りんごの輸出量が初めて3万トンを突破(30,115トン)する。 |
2016年(平成28年) | ・平成27年産りんごの販売額が、2年連続で1千億円の大台超え(1,098億円:歴代4位)を達成する。 ・黒星病が多発し出荷量が減少する。 ・平成27年産国産りんごの輸出量が、2年連続で3万トンを突破(36,304トン)する。 |
2017年(平成29年) |
・平成28年産りんごの販売額が、3年連続で1千億円の大台超え(1,028億円:歴代9位)を達成する。 ・平成28年産国産りんごの輸出量は2万7千トンと過去3番目に多く、金額は100億円を超えた。 ・大川・三世寺地区の堤防整備が完了。2013年9月16日の台風18号による岩木川の氾濫で被害を受け、2015年6月に堤防整備工事に着手、2017年3月に完成した。 ・青森県を台風が通過したが、津軽地方での落果被害(落果率が5%未満)は少なく、生産量に大きな影響はなかった。 |
2018年(平成30年) | ・平成29年産りんごの販売額が、4年連続で1千億円の大台超え(1,001億円:歴代11位)を達成する。 ・津軽地方を中心に黒星病が多発したものの、生産量に大きな影習はなかった。 ・平成29年産国産りんごの輸出量が、3万トンを突破(33,150トン)する。 |