第2回 ビタミンを効果的にとる!
第2回目のテーマは「ビタミンを効果的にとるには?」についてです。昔むかし、家庭科の授業で「ビタミンCは熱に弱い・水に溶けやすい」と習ったのを覚えている人も多いと思います。ビタミンCは美肌をつくる大切な栄養素ですから、私たちは普段からせっせとサラダを食べたり果物を食べたりして積極的にビタミンCの摂取を心がけていますよね。きゅうりパックやレモンパックに象徴されるように、様々な努力を続けているわけですが、こんなに一生懸命にビタミンCをとる作業をしているのにも関わらず、ビタミンCは空気にふれるとすぐに壊れてしまうのです。でもご安心下さい。今では、不安定で効果の少なかったビタミンC(L-アスコリビン酸)を改良した、肌に浸透するビタミンC誘導体(プロビタミンC)が開発されています。
一方、これまた私たちがせっせと摂取しているのが「コラーゲン」。お肌の弾力を保つために、外食でもおやつでも飲み物でも、コラーゲン入りのものがあれば飛びついています。ビタミンCはメラノサイトの働きを抑制してシミなどの色素沈着を防ぐだけでなく、コラーゲンやセラミドの合成を促進し、また抗酸化ビタミンとして活性酸素を除去し、肌の老化を遅らせます。
ではビタミンAはどうでしょうか。ビタミンCほどお肌に効果的なイメージがわかないかもしれません。ビタミンAは生体内ではレチノールという形で存在します。やはり抗酸化ビタミンとして働き、天然のサンスクリーン剤として紫外線の悪影響から皮膚を守っています。またビタミンAは皮膚の新陳代謝に重要な役割を果たしています。皮膚においては表皮細胞を新しく再生させ、コラーゲンの生成を促進します。
こうやってみてくると、残念ながら美肌づくりに欠かせないビタミンCは体内で作ることが出来ません。一度にたくさん摂っても体外に排出されてしまいます。これはビタミンCに限らず、ビタミン類全般に言えることです。他にもいっぱいやることあるし…で、ちょこちょことビタミンをとる訳にもいきません。お手軽で、しかも効果が持続するビタミン補給をするにはどうしたらいいのでしょう。
りんごに含まれるビタミンCは、レモンやいちご、キウイなどに比べると少ないのですが、不思議なことに体内のビタミンCを増加させる働きがあることがわかってきました。りんごを1個食べることで、体内に摂り入れたビタミンCを30~40%増加できるなんて嬉しいですよね。サプリメントで補給する人もたくさんいると思いますが、野菜や果物のポリフェノール類やβカロテン(抗酸化物質)と一緒にとることで、活性を失ったビタミンCが復活するので食事も大切です。
(2013/9/2)