りんごの樹 ~苗木、台木~
現在苗木生産の技術 ※1 は発達し、様々な方法で良質な苗木が生産されていますが、苗木はおおまかに『台木』(根っこの部分)と『穂木』(リンゴの品種部分で地上部にあたる)で構成されます。例えば『ふじ』を栽培する場合、何らかの台木に『ふじ』の穂木がついた苗木を育てる必要があります。「この品種(穂木の部分)はこの栽培方法に向いている、又は向いていない」という話もあり、台木や穂木の特性や組み合わせによって樹の生育は異なりますが、台木の特性の方が生育に大きく反映されます。
台木の種類は非常に多く、樹が大型化するものからコンパクトに生育するもの(わい性台木 ※2 )があります。また、それぞれ自然環境への適応力 ※3 等にも違いがあります。
《語句の説明》
※1:苗木生産の技術 …… 接ぎ木や芽接ぎという技術による苗木生産。作られた苗木を良質なものに育成するための管理が必要。
※2:わい性台木 …… M9、M26、JM7など様々あり、それぞれわい性度合いが異なる。
※3:自然環境への適応力 …… その地域の気候や乾燥、多雨などに適応する力。