vol.7 色々な生産者さんのりんごを食べ比べてみた…
皆さんはお友達や上司、ご親戚の方に贈り物をするときは、どんなことを考えて贈り物を選びますか?喜んでくれるといいな、受け取った時に笑顔が溢れるといいな、そんな気持ちのバトンタッチができたら嬉しい…と考えているのではないでしょうか。とりわけ食品の場合は、「美味しさ」や「好み」が重要な要素となり、あの人は果物が好きだったな、とか、ちょっとお口が肥えている人だな、などと思いを巡らせながら頭を悩ませるわけです。
先日、弘前と東京で「りんごの食べ比べ」のイベントがありました。このイベントは、生産者さんが持ち込んだ「サンふじ」を1対1のトーナメント方式で食べ比べていくものです。
トーナメント方式ですから何度も対戦を繰り返し、頂上決戦の末、勝者が決まります。今回、出場したりんご農家さんは、10代~40代までの28名の若手農家さん。(農業高校に通う高校生で将来の後継者もいます)こんなに一度に色々な生産者さんのりんごを食べられる機会は滅多にあるものではありません。ましてや「青森りんご」の未来を担う若手生産者さんのりんごを食べ比べできるということで、私はいそいそと東京大会へと出かけて行きました。食べ比べと一言でいっても、りんごにはひとりひとりの生産者さんの思いが詰まっています。美味しいりんごを作るために先代から受け継いだ栽培方法に加え、自分なりに試行錯誤を繰り返しながら自分ならではのりんごを作り上げていく…そんな細やかな作業が、ひとつのりんごに詰まっているのですから、こちらも真剣勝負です。
次々と食べ進めていく中で気づいたのは、美味しさや瑞々しさ、食感、香りなどは、各々の微妙に異なるものの、全体のバランスがとれたりんごは安定した美味しさがあるということ。どれも優劣がつけ難く本当に迷いましたが、さすがに味は粒ぞろいでした。弘前大会と東京大会とでは異なる結果になったようですが、この日は奇しくも12月だというのに都内の気温は24度超え。ちょっとした環境の変化も、食べる人の食味に影響を与えたのかもしれません。
美味しさの基準は人それぞれ。でも、りんごに詰まったさまざまな技術の結晶は、確実に食べる人へと伝わります。皆さんの大切な「あの人」の健康を願って、青森りんごをプレゼントしてみませんか?
(2015/12/25)