Vol.14 りんごの酵母で腸美人になる!
腸が、美と健康に欠かすことのできない働きをしていることは、皆さんもよくご存知だと思います。しかし腸は、単に食べ物を消化するだけでなく「第二の脳」とも言われるほど重要な臓器だということを知っている人は、意外と少ないのではないでしょうか。先日、発酵食品の勉強会に参加したとき「人が誕生するとき、まず最初に作られるのは脳ではなく、腸である」と聞いて、びっくり仰天してしまいました。腸そのものには、さまざまな情報を受け取る神経細胞が張り巡らされており、脳から独立して働くことができる唯一の臓器だそうです。そんなことも知らずに、今まで腸に対してあまりにも無関心だったことを深く反省・・・。
腸は消化・吸収を担う小腸と、便を作る大腸から成っており、特に小腸には細菌やウイルスから身体を守る免疫機能が備わっています。便秘で肌あれになるのは、腸内細菌の「悪玉菌」が増えるからで、それによって発生した有害物質が肌に影響を与えているのです。肥満は腸内細菌の種類に要因があると言われており、どんな腸内細菌を保持するかが美容に大きな影響を与えるようです。1000兆個あるとも言われる腸内細菌ですが、どうせなら乳酸菌やビフィズス菌などの善玉菌を多く育てたいですよね。健康で若々しくいられるかどうかは、腸内細菌のバランス次第。上手くコントロールして、アンチエイジングに役立てたいものです。
最近、腸内細菌のバランスをとるために試しているのが、りんごの酵母を使った「ぬか漬け」です。ぬかを発酵させる時に使うのが「りんご酵母」です。りんご酵母を使ったものでは、シードルも美味しいですね。自然界のあらゆる所に酵母は存在していますが、酵母は発酵食品のもととなる食材が含む糖分を、アルコールと炭酸ガスに分解しながら分裂・成長していきます。アルコールに強くない私はもっぱら「りんご酵母のぬか漬け」で腸内環境を整えています。免疫細胞の約7割は、腸管に集中。多くの有害な細菌やウイルスを、腸で撃退して体内に吸収させないよう、生食だけでなくここでもりんごの力を借りているのです。
満90歳を迎えた義父は、賞味期限など無視しまくりで、とりあえず何でも口の中に入れています。七色のカビが生えていようがお構いなし。様々な種類の細菌のお陰で、腸内環境は案外最適な状態に保たれているのかも・・・昭和一桁世代は最強です!
(2017/10/2)