今収穫されているりんご「ふじ」
-「ふじ」-
「ふじ」は、青森県藤崎町の旧農林水産省園芸試験場東北支場で、1939年に種子親「国光」×花粉親「デリシャス」を交配し選抜された品種です。1958年に「東北7号」として発表され、同年「ふじ」として登録されました。
果重は300~400g、果形は円~長円形です。果皮は紅色で縞状に色付きますが、着色系の枝変わりも多い品種です。食味は良好でみずみずしく、酸味は弱く甘さが強い品種です。
有袋栽培の「ふじ」は、きれいな赤みが強く、色付きもよく、『サンふじ』と呼ばれる無袋栽培は、茶色がかったアメ色になり、蜜も入りやすくなります。
1982年から現在まで、国内栽培では生産量1位の品種です。2001年には、品種別生産量で世界1位になりました。
上の写真は、現在収穫のピークを迎えている袋をかけた有袋栽培の「ふじ」です。
左の写真は、『サンふじ』と呼ばれる無袋栽培の「ふじ」で、これから収穫のピークを迎えます。
店頭では主に、『サンふじ』が先行販売され、有袋栽培の「ふじ」は、『サンふじ』の販売が終わると出回ってきます。
これは、有袋の「ふじ」が、貯蔵性の良さから収穫後すぐ冷蔵保存されるためです。このため、収穫時期が有袋「ふじ」よりも遅い『サンふじ』が先に販売される、というおもしろい現象がおきます。
今日は、『サンふじ』と有袋の「ふじ」を食べてみます。
どちらもとってもジューシーで、甘さと酸味のバランスが絶妙ですが、『サンふじ』のほうが蜜も多く入っていて甘さが強いような…。
世界で一番多く栽培されているのも、納得できるおいしさです。
皆さんの近くのお店にも有袋「ふじ」と『サンふじ』が並んだら、是非、食べ比べをしてみてください。
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