りんごの品種紹介 陸奥(むつ)
今回ご紹介するりんごの品種は「陸奥(むつ)」です。
10月下旬から収穫される中生種のりんごです。栽培方法によって大きく見た目が変わります。
陸奥(有袋)
元々は黄緑色の品種ですが、袋をかけて栽培した陸奥(有袋)は美しい紅色に着色します。
りんごに袋をかけて光をさえぎることで、花や果実の色素となる配糖体成分であるアントシアニンの生成が抑えられます。そして成熟する前に袋を外して光を当てることで、一気にアントシアニンが出てきてきれいな紅色になるんです。元々黄緑色で着色困難な品種のため、かける袋は遮光度の高い三重袋を使用します。
袋をかけることで貯蔵性が高まり、普通冷蔵でも2月頃まで貯蔵が可能です。
400g程度の重さがあり、大きいものでは1kgを越すものもあります。その大きさと綺麗な着色を利用して文字絵りんごに活用されることも多いんですよ。
サン陸奥(無袋)
袋をかけずに栽培した「サン陸奥」は、元々赤い色素がほとんどないため着色せず黄緑色のまま熟します。陸奥(有袋)に比べて酸味が少なく、甘味と酸味が適度で食味もよいりんごです。
昔は陸奥(有袋)の美しさからサン陸奥の評価は低く、陸奥(有袋)1個の値段がサン陸奥1箱の値段に相当したこともありました。しかし、生産者やりんご関係者がサン陸奥の本当の美味しさを理解してもらうよう努めた結果、サン陸奥の名前が次第に広まっていきました。
陸奥ついてのページはこちら ⇒ /main/hinshu/mu/mutu.html
弘前市のりんご公園では、1本の陸奥の樹で有袋と無袋の両方で栽培しており、着色の経過を写真で追ってみました。
8月16日撮影
9月30日撮影
10月4日撮影
10月18日撮影
収穫されたものを見ると、同じ品種とは思えない位に違いますが、こうして同じ樹で比べると有袋栽培と無袋栽培の違いがよく分かります。
「陸奥」と「サン陸奥」、見かけたらぜひ色の違いを比べてみてください。そして機会があったら食べ比べもしてみてくださいね。
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