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今年度産、青森りんごの美味しさの秘密

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 今年度(2015年度産)の青森りんごはとても美味しく仕上がりました。

この美味しさの秘密に迫ります。

 

▼美味しいりんごに必要なのはこんな気候

 そもそも美味しいりんごができる気候とはどのような条件があるでしょうか?

 

1)冷涼な地域

  • 年間の平均気温が10℃前後の地域が適している。
  • りんごが色づくには、秋ぐち(9月下旬~10月上旬頃)の低温が必要。

 

(2)年間降水量が少なめの地域

  • 春と秋に雨が多いとさびの発生が多くなる。
  • 雨が多いと肥料の養分も流れてしまう。

 

(3)昼夜の寒暖差が大きい地域

  • 昼夜の温度差があると、昼は成長し、夜は寒さから身を守るという過程を繰り返しながら成長する。すると、実の引き締まった、糖度の高いりんごができる。
  • 寒暖差によってりんごは赤くなる。

 

(4)日照エネルギーが多い地域

  • 日光を多く受けるほどりんごが甘くなる。

 

補足説明:蜜入りりんご

蜜入りりんごの蜜自体が甘いわけではありませんが、蜜は「完熟の証」と言われ、りんごの果実が糖分で満たされている目印になります。

この蜜の正体である「ソルビトール」は、りんごの葉が光合成により作られたでんぷんを変換したものです。

 

(5)収穫はりんごが完熟してから

  • りんごが完熟し、美味しくなった時に収穫する。

 

「美味しいりんごに必要なのはこんな気候」について、詳しくはこちらをご覧ください。

 ⇒ /study/apple/weather.html

 

 

▼今年度の青森りんごの美味しさの秘密

さて、美味しいりんごができる気候の基本を押さえたところで、いよいよ今年度産の青森りんごの美味しさの秘密を紐解いていきましょう。

 

まず、青森県の日照時間を見てみると、2013年より多くなっています。

2014年と比べると2015年は日照時間がやや多い程度ではありますが、2014年度産も美味しいりんごでした。

2015年はりんごの花が咲くのも早く、樹になっている時間が長かったのもりんごが甘くなった要素でしょう。

日照時間(h)
2013 1570.9
2014 1776.3
2015 1779.9

 

また、2014年と比べ降水量が少なく、肥料の養分が流れてしまうことも減ったため、よりいっそう美味しいりんごができたと考えられます。

降水量(mm)
2013 1702.0
2014 1426.5
2015 969.5

 

現在、今年度産の青森りんごは出荷のピークをむかえ、店頭に並んでいるりんごのほとんどが青森県産ではないでしょうか。

今年度のより一層美味しい青森りんごをたくさん味わってみてくださいね♪

 

 


出典:気象庁ホームページ

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