若手生産者インタビュー 5th
フレッシュな若手農家を突撃!!
前回登場していただいた工藤さんのご紹介で、
成田さんの畑におじゃましました!
<プロフィール>
お名前 | : | 成田 晃(なりた あきら)さん |
年齢 | : | 32歳 (就農3年目) |
住所 | : | 弘前市折笠 |
栽培面積 | : | 1.6ヘクタール |
主な栽培品種
・つがる ・千秋 ・ひろさきふじ ・北斗
・ジョナゴールド ・金星 ・ふじ
Q、就農のきっかけは何ですか?
A、うちは両親は農家じゃなくて、ここはおじいちゃんの畑だったんです。自分も板前の仕事をしていて、最初は跡を継ぐ気はなかったんですよ。でもおじいちゃんが倒れて、「周りに迷惑がかかるから樹を切ってくれ」と言われて、チェーンソーを持って畑に行ったんだけど、おじいちゃんが大切に育てていた樹を眺めていたら、「おじいちゃんはどういう思いでりんごを育ててきたんだろう」とか考えちゃって・・・。結局どうしても切ることができず、自分が仕事を辞めておじいちゃんの畑を継ぐことにしました。
Q、栽培のモットーを教えて下さい。
A、とにかく「味がしっかりした美味しいりんごを作る」ことですね!りんごが出すサインを見逃さず、ポイントポイントでりんごに合わせた作業をするよう心がけてます。
Q、一番苦労したことは何ですか?
A、う~ん、今のところ特に無いんですけど・・・。しいてあげれば、おばあちゃんがすごく働き者で仕事が早すぎて、あまりにも先のことをやってしまおうとするので、それを阻止するのに苦労してます(笑)。
Q、では、一番うれしかったことは何ですか?
A、うちは親戚にだけ宅配でりんごを送ってるんだけど、その時に「おいしい」って言われるのがやっぱりうれしいですね!普段はなかなか消費者の声を聞く機会がないですからね。
Q、目標とする人物を教えてください。
A、実は100人ぐらいいるんですよ(笑)。なので大きく3つに分けると、「金星」を作った佐藤肇さんや「スターキング」を育てた對馬竹五郎さんとか、もうこの世にいない人たち。それから、いつもご指導いただいている地域の先輩たち。そして、同世代で頑張っている人たちですね。
つるまわしの様子を見せて頂きました! |
Q、これから就農する方へアドバイスをお願いします!
A、まずは楽しく自由にやるのが一番なんですが、今ってTPPとかこの間の台風とか、農家にとっては荒波の時代だと思うんです。その波に乗るかのまれるかは自分次第だし、決して簡単ではないです。だからこそ、ちゃんと目標を持って荒波に立ち向かってもらいたいですね。そのためには基本をしっかり身につけること!泥船だったらすぐ沈んじゃいますよね。
それと、仲間とのつながりを大切にして助け合っていってほしいです。もちろん地元の仲間だけじゃなく、他の地域の人たちともね。そうすれば新しい技術も得られますしね。
Q,りんごの魅力について一言お願いします。
A、りんごを育てるってのは自然を相手にすることなんだけど、そういう中でりんごからいろんなことを発見して感じとり、それを仲間と共感できるというのが一番の魅力です。りんごの話題だけで一晩語り明かしても飽きないし、りんごが人と人との心をつないでいるんだなと感じています。
Q,最後にこれからの目標をお願いします!
A、今の畑はまだおじいちゃんから譲り受けたままの状態なので、自分の畑をゼロから作りたいんです。今6ヶ所に畑があるんですが、どの畑にどれとどれを植えるかという品種構成ももうほとんど決めてるし、そのためには何人必要なのかもすでに考えてあります。10年後には、なるべく理想通りの完璧な畑になっているように頑張りたいです!そしてその畑を見て、娘が「私もりんご農家やる!」と言ってほしいなあと(笑)。
収穫の時期を迎えお忙しい中、りんごへの熱い思いを穏やかながらもしっかりとした口調で語って下さった成田さん。地元船沢を誇りに思う気持ちや仲間を大切にする姿勢はもちろんですが、「美味しいりんごを作ろう」という味へのこだわりを人一倍強く持っているところが、さすが元板前!りんごを心から愛してやまない成田さんのひたむきさが伝わってきました。
成田さん、取材にご協力下さり本当にありがとうございました!
今のりんご園の様子を見せてもらいました!(取材日10/5)
成田さんの園地では、ちょうど「千秋」がつややかに色づいていました。
消費者に美味しいりんごを食べてもらいたくて、一番いい状態を見極めて収穫しているのだそうです。
丹精込めて作られたりんごたちも、なんだか嬉しそうに見えますね♪