今のりんご園の様子「花摘み」
花摘み(摘花)とは、1本の木、1本の枝に適正な実を付けさせるため、花や蕾を摘み取って間引く作業のことを摘花と言います。
花摘み(摘花)は、りんご作りの上で大事な作業になります。果実になってから摘み取るより、つぼみや花の時点で摘み取ってしまった方が、りんご作りの上で大きなプラスになるんです。
何がプラスになるかというと・・・
- 果実肥大増進(品質の向上)
- 樹勢維持(樹の貯蔵養分の消耗を少なくできる)
という点です。
まず、果実肥大増進についてです。厳選された花だけ残すことで、ひとつひとつの花に与えられる養分が多くなって、発育がよくなります。ですから、実が大きくなり、良いりんごができます。
樹勢維持とは、樹の体力を維持するということです。花摘み(摘花)することで樹の体力の消費を抑える、つまり、樹の養分の消耗を少なく出来るのです。
また、花摘み(摘花)は、来期のりんご花芽形成にも、大きく影響します。樹は、りんごの成長させるための養分や、りんごの芽を形成するための養分などを貯蔵しているので、摘花することで、養分を使わずに蓄えておくことができます。
しかし、摘花をあまり強く行うと 、降霜や開花時の天候不良などにより、結実不良が生じた場合、必要な着果量を確保できなくなる恐れがあります。ですから摘花は、降霜や開花期に天候不良が予想される場合、並びに開花量が少ない場合は花摘みを控えなければ、安定した収穫量を確保できなくなってしまいます。
今年は低温で生育が平年より5日ほど遅れ、地域や品種によってばらつきがありますが、全体的に開花量は少なかったです。一方、開花期は天候に恵まれ着果状況は良好で作業は順調に進んでおります。
農家の人たちは、天候や花芽の量に気をくばりながら、品質の良いりんごを安定して収穫できるように、花摘み作業をしています。
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