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今のりんご園の様子「人工授粉」

 

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 りんごの授粉って実は複雑で、りんごは自分(同じ品種)の花粉では、実がならないのです。

 違う品種の花粉でも実がならない組み合わせ交雑不和合性)があったり、花粉が使えない品種三倍体品種)があったりします。 

①「ふじ」の花粉では結実しない品種

ふじ、早熟系ふじ(ひろさきふじ、昂林、紅将軍、涼香の季節)、北斗、安祈世、アルプス乙女、ハックナイン、ほおずり

②「王林」の花粉では結実しない品種

王林、彩香

③「つがる」の花粉では結実しない品種

つがる、未希ナイフ

④花粉が使えない三倍体品種(花粉量が少ない、花粉稔性が低い等の理由で)

ジョナゴールド、陸奥、北斗、彩香、星の金貨

※稔性(ねんせい)とは植物が受粉し果実をつくることが可能であること

 

 

 現在、授粉にはマメコバチの導入が多く行われていますが、マメコバチの数が不十分な場合や、マメコバチを導入していない園や、天候不良が続く場合人手による授粉が必要になります。人工授粉は、結実量を確実に確保出来ます。 

 では、人工授粉の方法を2つ紹介します。

 

<人工授粉に使われる機器「ラブタッチ」>

 ラブタッチは、乾電池の電源によりモーターが作動し、花粉が先端部分に送られて花に交配します。ピンクのボトル部分に、花粉と石松粉を混ぜたものを入れます。

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  ノズル先端が、毛バタキ状になっており、電源を入れると毛バタキ部分が回転するとともに、花粉が放出されます。

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 ラブタッチによる花粉付着量は、綿棒類に比べて約40%ですが、中心果結実率は70%と十分な効果があります。また、10アール当たりの花粉使用量は、綿棒類に比べて約2倍必要ですが、作業時間は4分の1に省略できる優れものです。

 <綿棒による授粉>

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 綿棒による授粉は、最も確実な授粉方法です。中心花を主体に授粉し、早く咲いた花から順次行います。綿棒は1回の花粉づけで20~30花くらい授粉できます。強風や雨の時は10~20花程度にし、より確実な授粉を行います。

  りんごの花が咲いて、授粉や、摘花など忙しくなってきました。生産者の人たちはマメコバチを使ったり、人工授粉をしたり、きちんとりんごの実がなるように工夫して作業をしているんです。

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