今のりんご園の様子(整枝・剪定)
平成23年度産りんごの栽培作業が始まりました。
最初の作業は、1月~3月に行われる整枝・剪定作業となります。
この時期は、もうりんごの枝は春に向けて芽吹いてきています。このまま春まで放っておくと枝や葉っぱが密集してしまい、良いりんごにならなくなってしまいます。ですから、この時期に残す枝とそうでない枝を分ける作業をするのです。
ここは、田舎館のりんご園です。剪定は、日光の妨げにならないか、それにプラス、作業性や農薬のかかりやすさ、樹勢と剪定量のバランスなども考えて行われます。もちろん、収量の確保もしなければなりません。
◆収量の確保◆
りんごには「隔年結果性」があります。隔年結果とは、一年ごとに成る年と成らない年を繰り返すことです。
成る年とは簡単に言うと、りんごが出来る年。成らない年とは、その逆でりんごが出来ない年。
なぜ、このようなことがあるかというと、枝の一部で実を作りながら、同じ枝の一部では来年の芽が作られているためです。つまり、たくさん生産して大量に収穫してしまうと、どうしても次の年の芽が貧弱になってしまうということです。
大切なことは毎年安定した収穫をあげるということ。名人といわれる人たちは、収量にほとんど差がなく、 毎年樹の大きさや樹齢に合わせた収穫量を安定して確保しているそうです。仮に、素人が剪定すると、実がなり過ぎたり、まったくならなかったりしてしまいます。
無理して収量を上げるのではなく、樹の成長を促し、果実の量を考えることが大切なのです。
◆りんごの品質◆
枝を整えて、ある程度の枝を切り落とすことで、栄養分を無駄なく花芽にいきわたらせる効果もあります。
…みなさん、花芽ってわかりますか?
りんごの芽には実をつける「花芽」と、実をつけない「葉芽」があるんです。知らなかった~!!
では、話を戻します。花芽の数が多くても、りんごの大きさは小さくなるし、花芽の数が少なすぎても、りんごの大きさは大きいですが、収穫量が減ってしまいます。
ちなみに、樹が元気だと花芽が少なくて、樹が弱ってると花芽が多くなります。
品種の特性にあった色や大きさのりんごが、質の良いりんごですから、品質を良くするには、樹と花芽のバランスを考えて剪定しなければならないのです。
残された枝や芽で秋の収穫までの作業を行うので、質の良い枝や芽を、名人は見極めているんですね。
また今年もおいしいりんごがいーっぱい実りますように!!
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カテゴリ:今のりんご園の様子