平成20年産りんご 降霜・降雹被害について
平成20年の青森県産りんごは、4~6月に過去に例を見ない広範囲にわたる甚大な霜と雹(ひょう)の被害を受けました。さらに出来秋を迎えた9月、再び降雹の被害に遭い、生産者は大きな打撃を受けました。
今回は、被災地の状況をお伝えします。
【被害の規模】
青森県の発表によると、4月から6月にかけて発生した凍霜害・雹害の被害額は、県全体で約66億円、被害面積は約8,200ヘクタール(県全体の35%)で、被害の大きい地区では被害率7割以上のりんご園が大半を占めており、生産者個人においては栽培面積の8割に被害を受けた方もいます。
さらに収穫間際の9月に起きた雹の被害額は、県全体で約25億円、被害面積も3,800ヘクタールと発表されました。
写真は、雹が当たって穴が開いたりんごの葉と幼果です。
りんごは、表面に小さな傷がひとつ付くだけで安価に取引されてしまいます。
【生産者支援の取組】
過去に例を見ない霜害と雹害。それは、生産者の栽培意欲が失せてしまうほど、甚大な被害でした。
被災生産者がこの状況を乗り切り、りんご栽培に対する熱い思いを継続し、消費者に喜ばれる味の乗ったおいしいりんごの生産に努められるよう、県内では生産者支援のための様々な対策が取られました。
■ 支援活動・助成
落ち込む被災生産者の生産意欲を鼓舞するために、各地で決起大会が開催されました。また、薬剤費や加工用りんごに対しての助成も行われました。
■ 販売促進活動
被害果りんごの有利販売対策と消費拡大による価格低迷の防止策として、より多くの消費者へのアピールと、売場でのアイキャッチ効果を狙い、愛称「ひょう太君」「金のピアス」「ハローキティも応援する生産者応援りんご」での販売や、各地での被害果りんご販売会が開催されています。
しかしながら、現在のりんご販売状況は、消費低迷・全国的に果物が豊富なことなどにより、価格低迷が続いており、りんご生産者にとってはとても厳しい状況が続いています。
また、霜害・雹害の他に、雨量が多かった昨年は「つる割果」の収穫量も多くなり、加工向けりんごについても飽和状態となっています。
★ おいしいりんごです!★
霜害・雹害の被害にあったりんごの表面にはサビやキズがありますが、りんごの味や品質には全く問題ありません。
より多くの消費者にりんごを食べていただくこと。それが被災生産者にとって一番の励ましです。
3月には、関東・西日本中心にリンゴジュースの試飲を実施しております。
ぜひこの機会に、皆様に味わっていただければと思います。
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【支援対策の紹介】
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