今年は、4月25日にふじが開花し、例年より早く花が咲きました。
りんごの花が咲き始めると、霜に弱くなり凍霜害を受けやすくなります。
花や蕾が凍霜害を受けると、中心花が曲がったり落ちてしまい、小さいりんごや形の悪いりんごになったり、サビができやすくなります。(写真左:中心花が落ちてしまった様子/写真右:防霜対策が不十分でりんごにサビが出た様子)
開花時期には、可能な限り対策をとることが重要な作業となります。
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弘前市の十腰内(とこしない)でりんご農家を営んでいる丸岡政昭(まるおかまさあき)さんに、防霜対策についてお話しをうかがいました。
防霜対策は「ちょっと面倒くさいけど『防霜缶』が一番効果がある」ということでした。
また、丸岡さんは防霜缶と並行して、(剪定の時に出た)薪も使い、霜対策をしています。
丸岡さんは「(防霜缶で対策しているときは)なんもきがねーな(効果がない)と思ってても、りんごの出来がいいので、防霜缶での対策は大変だけど、やっぱり効果はある」ということで、防霜缶での霜対策を現在も続けられているそうです。
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防霜缶は現在ではあまり行っている方の少ない「燃焼法」の防霜対策方法ですが、他にも防霜ファンを設置し、上空数メートルの温かい空気を送り込む「送風法」などの防霜対策もあります。また、近頃では「散布剤」による防霜対策にも注目されています。
※燃焼法:燃料として、市販の防霜資材や、りんごの剪定枝などが使用され、園内温度を高める方法です。資材の補充や交換などの作業が夜半から明け方に及ぶなど、生産者の負担となっていることも事実です。
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開花から幼果期までは凍霜害を受けやすい時期ですので、気象情報に十分に注意し、被害の未然防止に努めましょう。
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